仕事でCEDEC2009を取材に行ったついでに行ったのでもう2週間前の話になりますが、パシフィコ横浜で開催されている「海のエジプト展」に行ってきました。
展示物は当然撮影禁止だったのですが、もう大急ぎで見ても余裕で2時間以上はかかるというボリュームで、非常に見ごたえがありました。
古代の人の造型力にたまげる。
紀元前の昔から今で言うところのフィギュアやミニチュアのようなものが存在しており、その細かい造型がもう半端ない。
今のように使いやすい道具類などもなかっただろうに、当時の人の・・・というかエジプトの職人の技術力がいかに高かったかが伺えました。
またそれら細かい遺物を海中の砂の中から発掘してクリーニングした考古学チームも凄い。
あと、当時のアクセサリー類も展示されていたのですが、基本的にはアクセサリーの形というのは昔からほとんど変わっていないということが分かりました。
指輪やピアスなんて今のものとほとんど変わらない。しかもガラスや宝石や純金は劣化しないからクリーニングしたら本当に当時のままの質感が蘇る。
ガラスや純金のビーズなんて「これ浅草橋の問屋に売ってるな」というものばかりでした。
しかし展示物とその説明のキャプションを見ているうち、「世界のバランスを崩したのは一神教、っつーかぶっちゃけキリスト教だろ」という気持ちになりだんだん胸クソが悪くなってきました。
昔はどこの地域も八百万の神々を信仰する多神教で、そのためか他の地域の信仰に対しても寛容だった。
特に古代ローマ人などは、他の地域の神様で自分たちの神様と同じような種類のやつがいたら
くっつけて同一視したり、他の地域の宗教行事も自分たちの生活に取り入れた結果
毎月何かしらイベントがある状態になってしまっていたらしい(ここらへん日本と似ている)。
だからエジプトの神々の説明のキャプションには「エジプト名・ギリシャ名・ローマ(ラテン語)名」の3つが併記されている。
3種類くっつけるなんて混ぜ過ぎだろうw
でも、ギリシャ人もローマ人もエジプト人も、それぞれの信仰を守りながらも同じ神殿に参拝したりしてゆるく重なり、繋がっていた。
それを後から来たキリスト教が勝手にそれまで信仰されてきた多神教を「邪教」と言い、神殿や祠、神々の像をぶっ壊してその跡地に教会を建てた(ひどい時には破壊した神殿や像の建材をそのまま教会建設に転用している)。
そのせいで貴重な遺跡や遺物の大半が失われ、運良く残っていてもあまり良い状態ではない。
しかも
教会は今も建っているのでその前にあった遺跡が復元できない。
あと本当にひどいと思うのは、多神教の神々をキリスト教が「悪魔」にしていること。
例えば頭が象の形をした「貪欲」を象徴する悪魔で「ベヒモス」というのがいるのですが、これはもともとヒンズー教の神「ガネーシャ」だと言われているし(ちなみにガネーシャは商売繁盛の神様)、ドラゴンだってアジアでは「竜神」だけどキリスト教では悪魔になっている。
あとエジプトの最高神で「アメン(Amun)」という神がいるのですが(LordiのAmenの元ネタがこれだ)、これがキリスト教ではアモン(Amon)」という悪魔にされている。
ちなみに韮沢フューチャーデビルマンシリーズのアモンってこんなの。
↑クリックで拡大
これはすげぇカッコ良いけど。
しかしキリスト教はもうアホかと。バカかと。
もしこの世にキリスト教が誕生せず現在まで多神教の方が有力であったなら、少なくとも人間は今よりも寛容で多様性を認め合える生き物になっていたのではないでしょうか。
で、話は変わって本イベントの戦利品。
定番アイテムの図録と、海洋堂が制作した遺物のガチャガチャフィギュア、そして
「自分でヒエログリフが書ける定規」。
ガチャフィギュアは全10種類あり、とりあえずカプセル5個分回したら運良くダブり無し。
スノードーム。いや砂ドームか??
パーツが足りないんじゃなくてこういう形の遺物。
海中っぽいジオラマ。
「自分でヒエログリフが書ける定規」は工夫次第でいろいろ活用できそうです。
いつかまたAmenのフィギュアでも作ったときに装飾に使おうかな。
ところで今気づきましたが、Amenってスペル間違ってるな・・・eじゃなくてuだろ。
ガチで間違えてんのか?
[0回]
PR