実家のある秋田県横手市で立て続けに特殊メイクの仕事が入ったので現在帰省しています。今日はJA秋田ふるさと青年部主催の「ハロウィン婚活パーティ」でメイクしてきました。
私は結婚願望というのもが全くなく、部屋で孤独死して腐乱死体で発見される覚悟も十分できている…というかむしろ変死体になって発見される最期を迎えたい、なんなら腐ったまま動いてゾンビになりたいと日々思いながら過ごしているので仕事はおろかプライベートでも婚活パーティに行ったことがなく、それがどんなものなのかもサッパリ分からないまま会場入りしたのですが、結論から言うとムチャクチャ盛り上がり、非常に良い雰囲気のパーティでびっくりしてしまいました。最初のうちは、婚活パーティってこんなにワイガヤするもんなんだ、企業主催のビジネス系のパーティやカンファレンス後の懇親会とはやっぱり違うな、だいだいああいうのはパーティじゃなくて事実上の名刺交換会とネットワーキングだしな…なんて思っていたのですが、終了後に聞いた話だと「婚活パーティはそもそもワイガヤするほど盛り上がるもんじゃない」とのこと。つまりこのハロウィン婚活パーティが特別盛り上がったというわけです。やっぱりハロウィンという非日常感が良かったのでしょうか。
自分の手に見本としてやった傷メイク。今回の私の役割は、スタッフの青年部の人々にメイクしたり、パーティ開始後に参加者の方々にメイクするというもの。普段はイベント会場に特殊メイクブースを出展し、一人1回500円とか都度料金を頂くのですが、今回はメイク体験も参加費に含まれているという設定のため、何回でも無料でできて、帰るときにメイク落としまで私がやるというシステムにさせて頂きました。
オープン直前の会場の様子。会場はJA秋田ふるさとの施設であるシャイニーパレスという元ホテルだったビル。まあ一般的なホテルの大広間みたいな感じですね。厨房もそのままあり、かなり本格的な立食パーティのオードブルが出されました。スタッフさんによれば、ハロウィンにちなんでカボチャを使ったメニューをオーダーしたそうです。
まず何が凄かったかって、スタッフの方々が各自で思い思いの仮装をしていたことです。しかもご覧のとおり相当気合が入っています。
あと主催がJA、つまり農協ということで、別のスタッフの方からこんな差し入れもありました。本物のハロウィンパンプキンを使ったジャック・オ・ランタンです。
会場後の様子。敢えて照明を落とし、ろうそくの炎をメインとしたセッティングとなっています。婚活パーティは参加者の顔が見えないとダメなんじゃないの?と思われるかもしれませんが、相手の顔がよく見えないからこそ話しかけやすいというもの。そこにメイクも加われば非日常感も出て、さらに普段とは違うテンションになり、最終的には一人で来た人も、グループ参加した人も皆良い感じに打ち解け、パーティ終了後には参加者の大半が各自2次会に行くという流れになりました。このハロウィン婚活パーティがきっかけで付き合い始めました、というカップルは確実に出てくるでしょう。間違いなく。
ちなみにパーティというものは、どうしても男性よりも女性の参加者を確保するのが難しくなりがちですが、こちらもまるであらかじめ設定しておいたかのように男女ほぼ同数で合計30人以上参加。秋田県は日本最速で人口減少と少子高齢化が進み、未婚男女がどんどん県外に流出している状況ですが、それで男女ほぼ同数の参加者合計30人って凄くないですか?そりゃ都市部の婚活パーティに比べたら「30人www」と思われるかもしれませんが、秋田県の、しかも県庁所在地でもない都市でこれは快挙と言ってよいでしょう。
で、メイクしながら参加者の方にもお話を伺ったのですが、横手市外の他の市町村からわざわざ参加した人もかなりいたとのこと。特に印象に残ったのは、大仙市から参加した方の「横手はまだいい。こうやってイベントがいろいろあるから。大曲には花火とイオンしかねえ」という言葉です。
これは以前から思っていたことですが、秋田県という場所は「年寄り」が最優先される土地です。なぜなら県民の大半が年寄りだから。マジョリティ層に合わせてコミュニティが形作られるのはある程度は仕方のないことです。また年寄りがマジョリティということは、「偉い人」のほとんども年寄りということ。そうなると、行政のサービスも、イベントも、何もかもが年寄りが仕切り、年寄りに最適化されてしまいます。その次に優先されるのが「子供のいるファミリー層」。どんなボンクラの田吾作の年寄りでも、今時ファミリー層に対するサポートを手厚くしないとヤバい状況にあることくらい理解しているので、特に横手市はファミリー層向けの施設やサービス、イベントが何気にたくさんあります。
しかし勘の良い方ならもうお気付きでしょう。秋田県は「未婚の若者」向けの何もかもがスッポリ抜け落ちているということを。若者が喜びそうなサービス、若者が楽しめるイベント、若者同士の出会いとなる施設や店、そうしたものが明らかに少ないのです。結果どうなるかというと、遊びに行くところがない、刺激がない、出会いがない…となり県外流出してしまう。そこまでいかなくても、たまの休日に県外に行かないとまともに遊べない(結果県内消費も落ち込む)となるわけです。どうにかしようとしても、コミュニティの「偉い人」のほとんどが年寄りだと若者のことが分からないからどうすることもできない。そもそもどうにかしようという気すら起こさない。それで秋田県はこの体たらく。今回のハロウィン婚活パーティも、最初に青年部が企画したら、上の偉い人に「地域性にそぐわない」と待ったをかけられたそうですが、私にいわせりゃバカじゃねえの?ですよ。まあそれでも突き通して開催までこぎ着けた結果、このように大盛況になったのですが。
私は心から思います。
秋田県の年寄りはさっさとすっ込みやがれ!出しゃばるな!みんな若者に任せろ!と。せめて横手市だけでも「全ての職業に於いて65歳定年を義務化する。選挙権も被選挙権もはく奪」とか条例を作ったらどうでしょうか?
~おまけ~
終了後の打ち上げで念願のアニメバー「
AnimA」にやっと行けました。ディストピア秋田県の中でも、こういう濃いスポットがあるから横手市はまだマシな方なんですよね。
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