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memeoid 〜DANCE OF DEATH造型日記〜 フィギュア、特殊造型、特殊メイク、仮面、アクセサリーその他造型全般に関する製作記録。※画像・記事の無断使用及び転載禁止。

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お化け屋敷のつくり方

お化け屋敷のつくり方
お化け屋敷のつくり方

せっかくお化け屋敷関連の仕事が入ったのだから読んでみようかなあ…となんとなく軽~い気持ちで手にとった本です。

本書は、東京・お台場にある常設のお化け屋敷「台場怪奇学校」のホラープランナーユニット「幽霊ゾンビ」(齋藤ゾンビ/平野ユーレイ)さん共著の自伝&ビジネス書です。お化け屋敷がテーマのビジネス書はおそらく世界でもこれだけでしょう。それだけでも十分興味深いのですが、本書ではただビジネスモデルを紹介するだけでなく「人はなぜ自ら怖い体験をしようとするのか?」という心理面にも切り込んでおり、体験型のエンターテイメントコンテンツの分析としても非常に秀逸です。

「幽霊ゾンビ」さんが手がけるお化け屋敷は、内装や小道具などの造型物を見せて怖がらせるのではなく、限られた空間を上手く活かし、生身の人間による「脅かし」で怖がらせるという演出型です。どこで、どのタイミングで、どんな怖がらせ方をするのか?お客さんの心理を徹底的に考え抜かなければならず、且つ怖くないと飽きられ、怖過ぎると動員が稼げないというビジネス面でも難しい手法です。そこで2人はお化け屋敷に「恨みを残して死んだ幽霊」と人間(お客さん)とのふれあいのストーリーと「ミッション」を加え、さらに通常の怖いコースと並列して「こわくないコース」や「お化けと友達になれるコース」を作り多様化と差別化を図ります。その結果、「台場怪奇学校」に訪れたことでいじめの悩みを吐露したり、トラウマを開放したり、自殺願望を解消するお客さんまで現れ、何回も来店する常連客まで現れるようになります。人はなぜ自ら怖い体験をしようとするのか?それはエンターテイメント化された恐怖には精神を解放する効果があるからではないか?ということが文中で示唆されます。精神分析医あたりの感想も知りたくなってきますが、誰かお化け屋敷を論理的に分析してる学者とかいませんかね?

なお、本書のラストで2人は台湾進出をも果たし、国境を超えた恐怖の捉え方の違いにも直面します。台湾は親日的で日本のコンテンツが受け入れられやすい国として知られていますが、「恐怖」コンテンツに関しては、ロメロ作品のようなゾンビは人気でも日本の「呪怨」のような「じわじわ怖い」タイプはいまひとつとのこと。また、台湾では「人ならざる者」は全て上から降りてくるという認識で、幽霊も上から来るという感覚なのだそう。こうした国民性の差が垣間見えるエピソードも実に興味深かったです。

ところでどうでもいい情報なんですが、齋藤ゾンビさんが私と同じ専門学校卒で後輩にあたる人でした。残念ながらギリギリ学年はかぶってないんですが。もし私の学生時代にお化け屋敷のバイトがあったら絶対行ってたなあ…

ということで明日29日(土)と30日(日)は秋田ふるさと村のお化け屋敷「怨霊病院」の特殊メイク体験コーナーの開催ラストです。というかこのお化け屋敷の開催自体もラスト!ということでお暇のある方は是非明日、明後日秋田ふるさと村にお越し下さい。


お化け屋敷のつくり方

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ニヒル牛に新作キーホルダーを中心に納品してきました

東京・西荻窪のアートショップ「ニヒル牛」(一号店の方)に作品を納品してきました。今回のラインナップはこんな感じ↓


実は半年前に一回納品してるんですが、ありがたいことに納品した次の日に速攻で旅立っていったとのことで、今回改めて納品しました。ただし今回は真っ白キャストなのでビミョーに色が違います(前回はアイボリー)。


そしてドクロキーホルダーも納品。まだイベントには出していない作品なのでレアです。しかも1個だけ!


あと骨の手のカメオブローチ。夏はなかなか金古美の枠の作品が売れないのでシルバー×青の涼しげな色のやつを納品しました。


あとゾンビのブローチ。チェコガラスのボタンとかビーズとかを使ってます。

現在の私のボックスの様子はこんな感じ↓




毎回何かしらの変化があるので是非チェックしてみて下さい。ボックスNo.は「223」です。

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今回はmarché Sendai vol.2に申し込みました



ついさっき8月23日(日)に仙台で開催されるクラフト・雑貨・アクセサリー・服・インテリア展示即売会「marché Sendai vol.2」に出展申込をしました。前回は早々に出展枠が埋まってしまいましたが、今回は増枠されたらしくギリギリでも間に合った…。とは言え、今回もSendai I・Dollと同じ会場での共催となるので、ドール用のアイテムも持っていくかもしれません。あくまでも「かもしれません」の範囲ですが。ドール用仮面の土台だけは何点か作ってるんですが、まだ加工してないんですよね…。ということで、仙台市内及び近郊にお住まいの方は是非会場にいらして下さい。しかし前回開催から7ヶ月で2回目開催決定とは余程好評だったのでしょう。この調子でどんどん開催が増えて東京並の規模になったらいいですね。

ブースNo.や場所が確定したらまた改めてお知らせします。

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変り兜: 戦国のCOOL DESIGN

資料用にこんな本を買いました。



戦国時代の甲冑は初期の頃こそ大型で角ばった「大鎧」がメインでしたが、時代を経るごとに徐々に体にフィットした小型のものに変化し、さらに織田信長が大活躍していた頃には防御とは全然関係ない装飾・デザインが加えられ、まさに「婆娑羅」の気風が色濃くなっていきます。そんな中最も職人と発注主である武将のデザインセンスが問われたのが「兜」。本書では、特にデザインが優れた「変り兜」のデザイン面だけに着目し、アート作品として軽いノリで紹介しています。どれくらいデザインのみに徹底しているかというと、キャプションには兜を収蔵している博物館の情報もなければ、着用していた武将の経歴すらまともにないという有様。それでいて写真は正面から撮影したもののみで、ガチな歴史マニアや戦国武将マニアは「ふざけんな!」と激怒するかもしれません。しかし、だからこそ「こういう切り口で鎧を鑑賞するのもアリなのか」と新たな視点に気付かされる本でもあります。私が好きなのはここら辺↓


前立が二重になっていて、そのどちらもが蝶というのがエレガント。上の蝶の羽部分のみ白いのがセンス良い。


兜全体がサザエで脇立が波。ちなみにキャプションには「サザエでございま~す」と書いてましたw


こちらも海の幸モチーフの蟹。脇立がハサミになっているのがステキなんですが、木製のため右側の先が欠けているのが勿体無い!


こちらも海の幸のイカ。空気抵抗凄かったろうなー。


大文字の後立にドクロの前立。兜本体と一体化しているということは、鉄の打ち出し?


見ての通りIron Fist。仏教モチーフなんですが五鈷杵も別パーツで細密に作られているのが凄い。


技術的・デザイン的には素晴らしいものの防御力皆無!という透かし兜。


これは知名度の高い黒田長政の兜。ゴールドと黒の塗り分けがクールです。

このような変り兜を見ると、安土桃山時代は「自己主張の時代」だったことが分かります。甲冑はただ身を守るためのものではなく、自分の好みやセンスをアピールするためのものでもあったという。千利休が無駄を削ぎ落した「侘び寂び」を完成させた頃、その真逆を行くような過剰装飾の「傾奇者」も同時に存在していたという両極端さが実に興味深いです。

変り兜: 戦国のCOOL DESIGN (とんぼの本)
変り兜: 戦国のCOOL DESIGN (とんぼの本)

もっと詳しく変り兜について知りたい方はこちらもオススメ↓

戦国武将 変わり兜図鑑 (ビジュアル選書)
戦国武将 変わり兜図鑑 (ビジュアル選書)
この表紙の写真、面頬じゃなくて兜の前立…というか本体です。この顔がそのまんま兜の前の方に付いてるんですよ。一応仏教モチーフの兜ですね。

甲冑面もののふの仮装
甲冑面もののふの仮装
変り兜もいいけど面頬もね!変わったデザインだったのは兜だけではなく、顔に被る「面頬(めんぽう)」も十分変でした。もう顔を防御するの関係なし!という形のものも多く、これを変り兜と併用していたことを考えるともはや戦場も仮装大会だろ!という感じです。ただこの本、たくさん写真が掲載されているのはいいもののほとんどモノクロなんですよね…。テキスト情報も多くてこれ一冊あれば面頬のことは全て分かる感じなのでオススメです。

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パッキング完了


納品分計15点のパッキングが只今完了しました!

自分で言うのもなんですがこうしてちゃんと袋に入れたら一気に”商品”っぽくなった!台紙に紙ではなくブラックレザー風の合皮を使っているのがポイントです。なぜブラックレザー風の合皮なのか?それは昨日BSジャパンで「マッド・マックス2」を見た勢いです。早く「〜怒りのデス・ロード」が観たい!!

あと突然話が変わりますが、日本経済新聞デビューをしてしまいました。

お気軽、放置系ゲーム キャラクターが勝手に成長
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO88496390V20C15A6NZ1P01/

英字新聞には毎月記名コラムを書いているのですが、遂に日本語の全国紙にフルネームが載ってしまうとは…。なめこシリーズ(フルコンプした無印とSeasons以外)を毎日プレイしているのは事実です。でなきゃフィギュアなんか作りません。

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