これは10年以上前にシルバーアクセサリー教室の課題で作ったスカルのペーパーウェイトです。私は特殊メイク・特殊造型系の専門学校を卒業した後にシルバーアクセサリーも作りたくなり、半年だけの短期間シルバーアクセサリー製作教室に通っていたのですが、そこは金と暇が有り余っている有閑マダムが対象のようなところだったので、先生の作例や課題もオカンアートばかりでした。まあ教室なんて技術と知識が得られればOKなので別によかったんですが。実はこれも「ブロック状のハードワックスを削って野菜型のペーパーウェイトの原型を作る」という課題だったのですが、シルバーの野菜作って何が面白いんだっつの!ここはやっぱスカルだろ!と作ったのがこれです。しかし今考えたら、我ながらブロックワックスをリューターで削りだしてスカルを作るなんて面倒なことをよくやったもんです。特に歯の部分とか。もう絶対やりたくねえ。今だったら粘土とかエポキシパテで原型作ってシリコン型作ってそこに溶かしたソフトワックスでも流し込みます。
ちなみにこれ、シルバーの鋳造代をケチるため裏側を極限まで肉抜きしたら軽くなり過ぎてペーパーウェイトとして使えなくなりました。かと言ってペンダントヘッドやリング、バングルにするには大き過ぎ、バックルにするには小さ過ぎる…まさに帯に短し襷に長し。
ということで、これを何に活用しているかというと…
原型。空いている隙間を油粘土で埋めてプラ版に固定し、シリコン型を作ってキャストで複製しアイテム化します。これまでこのスカルを使ってマグネットとキーホルダーを製作してきました。ただ東北で活動し出してからはまだこれを使ったアイテムは販売していなかったので、久々にやってみようと思います。
なお、今回はシリコンの量をケチるために壊れたシリコン型を再利用することにします。
まず、古いシリコン型から「キャストに接した部分」を取り除きます。というのも、硬化後のシリコンは塊のように見えて実は細かい穴が空いている多孔質なもので(スポンジみたいな)、その穴の中に徐々にキャストが染み込んで固くなってしまうのです。何回も同じシリコン型を使っていると劣化し脆くなるのもそのせい。上記の写真でも、キャストに接した部分とそうでない部分の色が明らかに違うのが分かるでしょう。黄色くなっているのはそれだけキャストが染み込んだからです。
で、キャストが染み込んでいない劣化していなさそうな部分だけ取り分けてさらに細かく切り刻みます。
そしてシリコンに硬化剤を混ぜ、まず表面一層のみ普通に型枠に流してスカル全面を覆います。
次に、残りのシリコンに刻んだシリコン片を投入して混ぜ、後から型枠に流します。つまり投入したシリコン片の体積分のシリコンをケチるというわけです。同じ材料なんだから固まれば一体化するし。ただし気泡が残りやすくなるので注意が必要ではあるのですが。これで本当にちゃんと型取れるの?と思いますが…
意外とできるんだなこれが。
今後これを使っていろいろ作っていきます。
●今回使ったもの●
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