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memeoid 〜DANCE OF DEATH造型日記〜 フィギュア、特殊造型、特殊メイク、仮面、アクセサリーその他造型全般に関する製作記録。※画像・記事の無断使用及び転載禁止。

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変り兜: 戦国のCOOL DESIGN

資料用にこんな本を買いました。



戦国時代の甲冑は初期の頃こそ大型で角ばった「大鎧」がメインでしたが、時代を経るごとに徐々に体にフィットした小型のものに変化し、さらに織田信長が大活躍していた頃には防御とは全然関係ない装飾・デザインが加えられ、まさに「婆娑羅」の気風が色濃くなっていきます。そんな中最も職人と発注主である武将のデザインセンスが問われたのが「兜」。本書では、特にデザインが優れた「変り兜」のデザイン面だけに着目し、アート作品として軽いノリで紹介しています。どれくらいデザインのみに徹底しているかというと、キャプションには兜を収蔵している博物館の情報もなければ、着用していた武将の経歴すらまともにないという有様。それでいて写真は正面から撮影したもののみで、ガチな歴史マニアや戦国武将マニアは「ふざけんな!」と激怒するかもしれません。しかし、だからこそ「こういう切り口で鎧を鑑賞するのもアリなのか」と新たな視点に気付かされる本でもあります。私が好きなのはここら辺↓


前立が二重になっていて、そのどちらもが蝶というのがエレガント。上の蝶の羽部分のみ白いのがセンス良い。


兜全体がサザエで脇立が波。ちなみにキャプションには「サザエでございま~す」と書いてましたw


こちらも海の幸モチーフの蟹。脇立がハサミになっているのがステキなんですが、木製のため右側の先が欠けているのが勿体無い!


こちらも海の幸のイカ。空気抵抗凄かったろうなー。


大文字の後立にドクロの前立。兜本体と一体化しているということは、鉄の打ち出し?


見ての通りIron Fist。仏教モチーフなんですが五鈷杵も別パーツで細密に作られているのが凄い。


技術的・デザイン的には素晴らしいものの防御力皆無!という透かし兜。


これは知名度の高い黒田長政の兜。ゴールドと黒の塗り分けがクールです。

このような変り兜を見ると、安土桃山時代は「自己主張の時代」だったことが分かります。甲冑はただ身を守るためのものではなく、自分の好みやセンスをアピールするためのものでもあったという。千利休が無駄を削ぎ落した「侘び寂び」を完成させた頃、その真逆を行くような過剰装飾の「傾奇者」も同時に存在していたという両極端さが実に興味深いです。

変り兜: 戦国のCOOL DESIGN (とんぼの本)
変り兜: 戦国のCOOL DESIGN (とんぼの本)

もっと詳しく変り兜について知りたい方はこちらもオススメ↓

戦国武将 変わり兜図鑑 (ビジュアル選書)
戦国武将 変わり兜図鑑 (ビジュアル選書)
この表紙の写真、面頬じゃなくて兜の前立…というか本体です。この顔がそのまんま兜の前の方に付いてるんですよ。一応仏教モチーフの兜ですね。

甲冑面もののふの仮装
甲冑面もののふの仮装
変り兜もいいけど面頬もね!変わったデザインだったのは兜だけではなく、顔に被る「面頬(めんぽう)」も十分変でした。もう顔を防御するの関係なし!という形のものも多く、これを変り兜と併用していたことを考えるともはや戦場も仮装大会だろ!という感じです。ただこの本、たくさん写真が掲載されているのはいいもののほとんどモノクロなんですよね…。テキスト情報も多くてこれ一冊あれば面頬のことは全て分かる感じなのでオススメです。

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