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memeoid 〜DANCE OF DEATH造型日記〜 フィギュア、特殊造型、特殊メイク、仮面、アクセサリーその他造型全般に関する製作記録。※画像・記事の無断使用及び転載禁止。

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Silver Clay Art Works


本日は超久しぶりに他のアーティストの作品展に行きました。純銀粘土「アートクレイシルバー」を使用してシルバーアクセサリーを製作されているジュエリーアーティストの方の作品展です。会場はマンションの一室を使用した小さなギャラリー「New Layla Art Gallery I」。


明日で終了だったのでギリギリで滑り込みました。

この作品展を知ったのは、仙台市民図書館が入っている仙台市の文化公共施設「せんだいメディアテーク」のフライヤー置き場。ここは何気に地域のレアな情報を知ることができてオススメです。

実は私は以前少しだけアートクレイシルバーで作品作りをしていました。しかし材料が結構割高で、しかも無駄になる分も多く、完成後も強度が弱く、作品を製作・販売しても利益率が悪いと判断し、これを使用しても販売作品の製作は止めてしまったのでした。初めてアートクレイシルバーをユザワヤで買って開封した時、「箱の大きさがこれで中身がこれだけかよ!!」と憤慨したものです。


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スターターセットでも5000円超えですよ。

アートクレイシルバーの特徴は、「銀粘土」と言われていることからもお分かりのとおり、まるで紙粘土や石粉粘土で彫刻しているかのような感覚でシルバー作品を作れてしまうということです。乾燥した後も真っ白で見た目は紙粘土や石粉粘土と見紛うほど。それを釜で焼成すると、粘土状にしていた増粘剤やらの中継ぎの素材が焼けてなくなり、混ざっていたシルバーだけが残ってシルバー925のアクセサリーとなります。ただ、焼けてなくなった中継ぎ素材の分体積が減るため彫刻した時よりも若干縮み、しかも中も海綿状に”スカスカ”になってしまうのが難点。一応表面を強く擦って強度を上げる技法もあるっちゃあるんですが、それでも形状によっては高所から落とすと割れたり欠けたりすることがあります。あと粘土彫刻とは盛ったり削ったりを繰り返して形を作るもの。削った分のアートクレイシルバーが無駄になってしまうのです。もちろん削りカスを一つ残らず集めて水で溶かして再利用することもできますが、サンドペーパーで削って粉状になり、そこに余計な埃が混ざって不純物まみれになったら…なんて考えると、もうめんどくさくて仕方がない!粘土彫刻がある程度できる人なら、その感覚のままシルバーアクセサリーを作れるのは魅力的でしょうが、利益と実用を考えるとなかなか難しいものがあります。

で、今日久しぶりに他のアートクレイシルバー作品を拝見したのですが、感想は一言「超絶技巧」です。さすがに作品展の会場内の写真は撮影しませんでしたが...



こちらはフライヤーにてメインビジュアルに起用されていたペンダントですが、この細かいレース状の彫刻が施された壺全てがアートクレイシルバー製。例えば、ロストワックス(ワックスで原型を彫刻して業者に型製造とシルバー鋳造を発注する手法)だと使用するシルバーの量を極力減らすために、装着時に見えなくなる部分は徹底的に中空にして体積を減らすものですが、これはそんなことをしていません。もう壺丸ごと全部シルバーで重厚感が凄い!またそれだけ中身が詰まっているということは落としても割れないということ。まさに逆転の発想です。

他にも、全体的な厚みを確保しつつ透かし彫りをしていたり、焼成後にUVレジンも併用して着色と装飾を加えていたり、石留めをしていたりと様々な技法が使用されており、アートクレイシルバーの新たな表現方法を知ることができ、やはりたまには他のアーティストの方の作品展も見に行かないとだめだなあ…なんて思ってしまいました。


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