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memeoid 〜DANCE OF DEATH造型日記〜 フィギュア、特殊造型、特殊メイク、仮面、アクセサリーその他造型全般に関する製作記録。※画像・記事の無断使用及び転載禁止。

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黒いサンタクロース

東京・西荻窪の「ニヒル牛2」にて最後の企画展「クリスマス展」が始まっています。なぜ最後かというと、建物の老朽化で取り壊しが決定したからです。私の作品は「ブラックサンタの小屋」にあるはずです。イベントの詳細は「お知らせ」カテゴリの過去記事をご覧下さい。

ということで、作品製作のネタ探しも兼ねて「ブラックサンタ」(黒いサンタクロース)について調べてみました。

この「ブラックサンタ」とは、ドイツの伝統的な風習におけるサンタクロース(またはそのモデルとなった聖ニコラウス)の同伴者で、良い子にプレゼントをあげるサンタクロースに対し、悪い子をビビらせたりお仕置きをしたりする「戒め」を与える存在です。ドイツ語の名称は「クネヒト・ループレヒト(Knecht Ruprecht)」といいます。


Knecht Ruprechtで画像検索してみた結果

外見は…

・長い髭を生やしている
・毛皮か藁で身を覆っている
・長い棒や灰の袋を持っている
・服には鈴が付いている

といったもので、各家庭を「悪い子はいないか」と聞いてまわり、良い子に対してはリンゴや木の実、ジンジャーブレッドなどのご褒美を与え、悪い子供には石炭の塊や炭、棒、石を与えます。さらに悪い子供は棒や灰の袋で叩いたり、枕元に動物の臓物をぶち撒けたり、最悪の場合袋につめて山に連れ去ります。…で、ふと思いました。

これってなまはげじゃね?

動物の臓物ぶちまけるなんてスターリンにかぶれたアグレッシヴななまはげだろ。

実は欧州及び世界各国にはこのクネヒト・ループレヒトのように各家々を回って「戒め」を与える存在が今でも多く残っています。これについて私はNaverまとめに逐一まとめているのですが…

【豪雪地帯】世界のなまはげ大図鑑【マレビト信仰】

どの国の奴もだいたいなまはげと同じです。毛皮とか藁とかを身に着けているのはおそらく寒いからでしょうね。各民族の年末年始のイベントだから。考えてみれば、ケルト人の年末年始の祭りがキリスト教に取り込まれてハロウィンとなり、ゲルマン人の年末年始の祭りもまたキリスト教に取り込まれてクリスマスになったわけで、今でもその名残が残っていても不思議ではありません。だいたモミの木のクリスマスツリーやリースを飾る風習も、モミが常緑であったことから「長寿・繁栄」を願うものとしてゲルマン人が年末年始に飾ったのに由来します。ってことは日本の門松とまるっきり同じですね。現代に於けるクリスマスツリーとリースの形式がドイツ発祥なのも、冬のドイツの観光名所がクリスマスマーケットなのも、クリスマスの原型が彼らの祖先であるゲルマン人の年末年始の祭りだったことを振り返れば納得です。

来訪神(マレビト)が年が代わるタイミングに各家々にやってきて戒めを与える「マレビト信仰」は、一神教が世界を覆う以前には全世界共通だったのかもしれません。それが一神教、特にキリスト教の普及により異端として抹消されたり、悪魔にされたり、またはキリスト教のイベントとして取り込まれて現在に至っているという。日本はキリスト教の普及がイマイチなところに「面白けりゃとりあえず何でもアリ」という節操の無さとアレンジ精神が相まって、奇跡的に日本古来の伝統的なマレビト信仰とキリスト教のイベントと化したマレビト信仰の双方が混在する国になってしまったのでしょう。そうなるとなまはげは新暦と旧暦の正月の他にハロウィンとクリスマスにも便乗営業できるポテンシャルを秘めていると言えますが、実際にそれをやったら男鹿市観光協会となまはげの中の人が過労死するからやっぱり今のままがちょうど良いのかもしれません。

超神ネイガー:ヒーローズ
超神ネイガー:ヒーローズ

超神ネイガーの米
超神ネイガーの米

ちなみに超神ネイガーの本拠地は男鹿市ではなく秋田県にかほ市です。

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